1956 Fiat ABARTH 750 Derivazione

DETAIL

イタリアの国民的乗用車”フィアット600″をベースにしたアバルトの記念すべきファーストモデルが入庫いたしました。600ベースのアバルトと言えば、”Zagato”や”Beccaris,Sibona & Bassano”の手になる、アルミボディの丸みを帯びたラインを持つベルリネッタを連想される方々が多いと思いますが、今日ご紹介するアバルトは、フィアットのベルリーナボディを纏ったアバルト初期のモデル”750 Derivazione”となります。”Derivazione”(派生型を意味するイタリア語)の名の通り、量産ベルリーナのボディを流用して製作したこのモデルは、一見した程度ではノーマルの600との違いは見出せませんが、ストックの水冷直列4気筒OHVエンジンは、633ccから747ccへとキャパシティアップし、出力も21.5hpから、ほぼ倍に近い41.5hpを発揮するほど、アバルトは多岐にわたるチューンを施しています。この”Derivazione”は、大衆にも手の届く本格的チューニングマシンとして広く受け容れられ、ミッレ・ミリアをはじめとする長距離レースやヒルクライム等にエントリーし好成績を収めてゆきます。

イタリアの有名なエンスージャストが長い年月をかけてレストアを施したこの個体は、本人のドライブで1989、1990、1991年のミッレ・ミリアに出場した後、平成8年に日本に上陸しました。数人のオーナーを経て、私どもが購入したのは昨年の夏、オリジナリティの非常に高いこの個体をさらに当時の姿に近づけるべくディテールを吟味し、1956年の750ユニットにしか見られない”WEBER 32DRNP2″をはじめ、Marelliの B200B、Reguratorをインストール、時代考証も抜かりなく完璧に仕上げました。

生産台数の少ない1956年式”750 Derivazione”の中でもオリジナルクオリティを誇るお勧めの一台です。是非コレクションに加えてみてはいかがでしょうか。

SALES
SOLD OUT
Chassis Number
FIAT100☆235845☆
Engine Number
FIAT100.000☆254592☆
Carburettor
WEBER 32DRNP2
Restored
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