MARKET REPORT
クラシックカー市況
プロフェッショナルがサポートします
クラシックカーを取り巻く環境は日々変化し、嗜好も常に変わっています。
私たちは幅広い知識とスキルを持ち、市場環境の変化を敏感に感じ取り、お客様へお伝えしています。
ニュースを賑わすクラシックカーの話題といえば、オークションに出品された有名なレーシングモデルの落札価格や、そうしたマスターピースが生み出す巨額の利益についてであることがほとんどです。例えば2018年のRMサザビーズ・モントレーオークションで1962年式フェラーリ250GTOが4,820万ドル(約53億5,800万円)で落札されたとか。同じくペブルビーチで開催されたグッディング&カンパニーオークションで、1935年式のデューセンバーグSSJが落札予想を上回る2,200万ドル(約24億8,600万円)で売り上げたなど。
クラシックカー市場は、今後も好調が予想され、投機マネー流入により1台のクラシックカーの価値が数倍に跳ね上がるケースは稀ではなくなりつつありますが、その分これまで以上に特殊化され、広く深い知識やスキルを持ち、さまざまな分野に精通する能力が必要となっています。
1980年代後半に起きたバブル期の到来と、その崩壊とともに、クラシックカーのみならず嗜好品全てがその影響を受け、一掃されました。クラシックカー市場は激動する世界経済と為替変動の驚異に常にさらされています。
しかしながら、時代を越えて愛好家が所有し続ける歴史に残る名車は、それらの負のサイクルを乗り越え、また非常に強い回復力を持っていることを市場が証明しています。レーシングモデル、特別なワンオフモデルなどがその典型です。以上のことから、生産台数が少なく珍しいとされるクルマは、市況に影響されにくいと言えるでしょう。最近では大衆的なモデルでも珍しいボディに塗色された個体が注目を浴びています。いずれにしても個性あふれるクルマに市場はスポットを当てています。
クラシックカー所有で得られる楽しみは”眺める”こと以上に”実用的に利用すること”へとシフトしつつあります。クラシックカーの定期的な稼働は、例えば競走馬のように、彼らの総合的な”健康”に不可欠という傾向がコレクターの間で広まり、当時のポテンシャルを発揮するようオリジナリティを保ちつつ念入りに整備され、然るべき場で披露されています。
ル・マン クラシック、グッドウッドリバイバル、モナコヒストリックなどのクラシックサーキットイベントは、クラシックカーを披露する機会の促進に一役買っています。今ではほぼ毎週末に世界中で何らかのイベントが催され、新しいクラシックカー愛好家たちの受け皿になっています。
クラシックカーを取り巻く環境は日々変化し、嗜好も常に変わっています。現代の路面事情に合わせ、使い易さと乗り易さを向上させるために改造されたクルマ達はあり方を問われ、行き場を失いつつあります。
バイヤーは可能な限り新車時に近いオリジナルの個体を探しており、確実に目も肥えてきています。”BarnFind”といわれるクルマは世界最高峰のコンクールのジャッジに影響を与え、厳正なジャッジルールも変革が迫られています。今後はレストアよりもむしろ保存と状態に重点が置かれ、市場もそこに価値を見出しつつあります。
過去に見過ごされてきた、過小評価されているクルマを見つける機会はまだまだあります。戦後のスポーツレーシングモデルは圧倒的な人気を誇りますが、コレクター達は、”Pre War” . 1970’s〜1980’sの”ヤングタイマー”カテゴリーにも関心を寄せ始めています。
私たちCORGY’Sは、目まぐるしく変わる市場基盤を常に念頭において、新たなクラシックカーを追求し、市場に供給できるよう日々活動しています。